（社）日本奇術協会主催定例公演「Magic of MAGIC」第２６回公演レポート
日時２００８年１月１６日「火」場所　新大久保　R’sArt Court （アールズコート）

労音大久保会館チケット　前売り　２７００円　　当日　３０００円
開場　１８：３０　　終演　２０：４５分ごろ出演（敬称略）

北見マキ。北見寿代。北見伸＆スティハニー。マジック千秋。　魔ほうの愛華。田中昴康。安藤節子。司会　ロケット団

１部　安藤　節子さん
一門になって４年とか、肩。袖。服にそって。ズボンにも黒のフリルがついている燕尾服。
まだ着慣れないのか、ちょっと、傘だし。新色のシルクを取り出した二本の筒。振り出しシルクからの毛花だしとテンポが良いのだが何だか曲とマッチしないように感じられた。
案外、新色のシルクはくすんで見えるので、使い方によっては、損なんだと感じた。
初舞台との話だが、多分R’sArt Courtでは始めてでしょう。
昨年、ある所で拝見したときは、シルバー色の燕尾服だったので華やかに見えたし笑顔が素敵だったのに、今回は残念。
曲のチェンジ「３曲使っていた」に合わせようとして余分な動作が気になるかな。
これからどのように育って行くのか楽しみです。

田中　昴康さん
年賀状に新しい手順なので、ちょっと不安ですと書かれていた。
３年連続の出演である。九州は福岡の看護師であったが、今年からプロになるために上京したとの事。
女子十二楽坊の曲を使って出来だしは、良かったと思うが、たがエンジ色の透けた生地に、裏地が白を使っている「燕尾服」なので、何か裏地の白ばかり目立って自分が想像していた感じと客が感じた印象とは有ってない事に気づいていないと思う。

魔ほうの愛華さん
観客に覚えて貰ったカード「３枚」をカード剣で刺して一枚を当て、「さす」の言葉は物を「刺す」も有れば、これも「差す」と言って大きな傘を差すと、カードのマークになっている、傘を正面に向けた時、傘の後ろで衣装チェンジすると、ドレスに大きなハートの模様があった。
「メイド風」の衣装で何か、たどたどとした話し方が可愛らしく若者に人気が有るのだろうか。大阪でブレークしているとのロケット団の紹介でした。

北見伸さん
格好いいよねー。
テーブルの上に置いてあるコンポに自分でスイッチを入れると曲が鳴り出し、カードのマニピュレーション。
ちょっとした、司会のミスにつかさず、突っ込みを入れながらのトークマジック、現場の雰囲気を呼び込むのは流石、やっと、楽しくなってきた、１部「ごめんさい」でこれぞプロのマジックショー。最後は四つに破いたかードがガラスの裏側に一片づつ復活して、最後に完全な一枚に。　鮮やかでした、今回はイリュージョンを全然しませんでしたが充分見応たえが有りました。

２部　マジック千秋さん
休憩時間後で有りながら、何故かセット位置が希望のようになっていないらしくて、大部ステージハンズがてこづっていた。
私も今回で２６回連続で見ているがこんなことは始めてである。
何回か打ち合わせに立ち会ったが、丁寧なリハーサルをしてくれるのに、多分、何所かに打ち合わせミスがあったのだろう、ちょっと見苦しかった。
オーストリッチの羽毛を中心にした、取り出しで綺麗なのだが羽の浮揚場面が多いので、観客を最後まで引き付けきれないのが勿体無い。
多分、自分の思いばかりが先に飛んでいるので、アシスタントの呼吸が合わないのかも知れないなー。
いいキャラクターなんだけどなー。

北見　寿代さん
十数年前に地元の夏祭りの芸能大会の時、ゲストで寿代さんの「たますだれ」を拝見したのが初めてで有った。
野外でありながらみんなが脚を止めて手拍子をしていた。
お年寄りが物凄く喜んで拍手喝采の上、大笑いしていた印象が今でも思い出します。
そのころ、多少玉すだれに興味を持ち、自分でも、すだれを持っていたのに「その頃覚えた玉すだれの演技は３分程度のもので今も変らないが」話術と、工夫であんなに面白い「玉すだれ」に変るのかと驚いきと感心をもった。
寿代さんは「かっぽれ」の名手とも聞く。
次回はそちの芸も是非、拝見させていただきたい。

北見　マキさん
御大の出し物はお馴染みの、「袖玉子」「真田ひも」「夫婦引き出し」と、鮮やかなものですが、後見のお嬢さんの動きが、無駄がなく綺麗なので、一層御大の所作を際立たせている。
特にラストの「壷から」延べシルク、、和傘の取り出しと畳み込みの場面なので相当のスピードで渡される、上、下に傘を置くのも大変だと思う。流石、親子の「息」「粋」の合った演技だし。何時拝見しても舞台がすっきりしているのが好きです。
今夜は新春らしく気合が入っているのが観客に伝わってきました。
三年連続新春の北見マキ一門会であった。
会場には早くから、ファンが駆けつけ根強い人気を伺わせ大賑わいでR’sArt Courtに移って始めても大入り満員でした。
今年のMOMも楽しめそうですよ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　浅井精治　　