(社)日本奇術協会主催定例公演 「Magic of MAGIC」
第27回公演レポート
日時  2008年2月12日「火」

場所 新大久保 R’sArt Court (アールズコート)労音大久保会館
チケット 前売り 2700円  当日 3000円
開場 18:30  終演 20:45分ごろ 出演(敬称略)
真田 豊実。小林 浩平。和田 奈月。キタノ大地。 近藤 育代
司会 SALA

今回は関西勢3名「1名の事務所は関東だが」女性は関東勢と面白い取り組みであったと思う。
このMOMには殆ど関西のマジシャンが出演していないので非常に楽しみであった。
関西と言うとお笑いが相場なので、どんな笑の世界とマジックが融合するのか、それも楽しみであった。

1部
小林浩平さん
ワンアクトマジック オープニングに相応しい客を引き付ける。
サスの照明の中に立っているマジシャンが新聞を読んでいる、新聞を下げると、突然、お腹から手が飛び出してくる。
術者は一礼して袖に下がってゆく。
何回見ても、面白い

キタノ大地さん
なんとも賑やかな、関西特有のマジシャンと言う感じ、紅白のステッキの色変わり、銀の器から銀紙を振りまくと銀のシンプル、地球儀なような大きなゾンビと一気に畳み掛けてくる 手際の良さとテンポは面白い。
民謡の「真室川音頭」を使った新聞と水とマルチボトル「商品名で申しわけありません」の組み合わせ等はなるほどーーー・アクトの面白さを堪能した。
何で関西系の人はこんなに、客を大事にするパホーマンスが上手なんだろう。
一度機会が有ったら、ライブを見てみるが宜しい、お話もマジックも楽しいです。

司会のSALAさんもオープニングから客が自然に手拍子を打つような 「幸せなら手を叩こう」の曲で登場し観客と同時進行の進行であったりと 感心した、しかし、関東ではノリノリが悪いのに強引にのせるのが、 やはり上手です

近藤 育代さん
2006年日本奇術協会70周年記念コンテストに出場「この時はチームイリュージョン」そして昨年第52回全国奇術愛好家懇親会コンテストに優勝し一躍有名に、ドルフィンさんに師事しているという、 近藤さんの演技、オープニングの、達磨さんから赤のシルクに変化。
その後、さくら、桜の曲を使って、静かに桜の小枝の浮揚から、一変して、 三味線の演奏でテンポの速い曲での日本セイロ。
60センチシルク等の取り出しであるが、シルクが加工してあるので、ちょっとボリュウムが薄れる感じ、笑顔が素敵な女性マジシャンです。

2部
2部のオープニングは出演者が全員舞台に立っての、日頃の活動や今後の出演などのPR ラストに真田さんのお得意「ランド製品」のカード「ババップル」 ひとひねりがあって面白い

小林浩平さん
黒と白。紙とボール。素材をシンプルにした作品。
彼のHPを見ると「視覚的に無機質な映像を作り出すのではなく独自の感性とアイディアでMAGICを描く。 ”Magic is art. Art is Magic“をライフメッセージとし、いままでの MAGICにART的要素を追求しMAGICとARTの融合をはかる。
と書かれています。
私が彼を知ったのは平成9年の上海の時で、「慣れない海外のマジックショーだったの余り詳しく記録していない」7分のズボン、首に黒のシルクを巻いて演技をしていたと思う。凄く違和感な感じでした、だが、その時は現在の演技の原型が出来上がっていたので、才能の芽が出ていたのだろう その後、沢山のコンテストで顔を合わせるたび彼の演技は進化していると感じた。此れからも演技者として作品と共に進化するだろう。

和田奈月+ミッキー
藤山一門の門下生であるのはみなさんご存知で、今夜は、大道芸のミッキーとのコンビ「ペアリーティール」としてコンビで登場。
カンフー服で元気一杯の動きが観客を圧倒します。
今までは和妻関係の演技を多く見ていたので、驚いた、6枚ハンカチ。フラフープ。人体交換、大道芸の皿まわし等多彩の出し物を賑やかに、鮮やかに衣装チェンジのおまけ迄あって、楽しかった。

真田豊実さん
1979年ベルギーのFISM大会で19歳入賞したという。偉人。
その後1981年にもFISMに出ているので「この時も確か入賞したはず」 その凄さが判る。
マニアはカードのサクルファンがあまりにも有名ですが 私はどちらかと言うと、関西特有のおしゃべりマジックが お気に入りで特に「ルバーボックス」はついつい、奇友にイベント参加のおみやげにしてしまう位、好きである。
今夜は、伝説の「ルパン2世」の 曲でカードマニピュレーション。
ライムライトの曲でリングの演技を 観賞できた。なかなか、関西のマジシャンの演技をみる機会が少ないので わくわくした。
優れたマジックショーに共通して言えることは、さまざまな音を楽しむ様に色々と読み取れる事です。
演技者が何を語りかけているのか、観客はそれぞれ想いをはせます。
想像します。
それが楽しみの一つであることをつくづく思った夜でした。                           浅井精治