文化庁「芸術団体人材育成支援事業」と何ともお堅いサブタイトルが付いているが、
やっこく言えば文化庁から若手マジッシャン育成の助成金が出たので、
今までの吉祥寺のライブハウスから、キャパも大きく、 見やすい劇場スタイルの場所に移して気分一新の第一歩を踏み出した。
その記念公演で有りました。 新しいもの大好き人間としては、ともかく前売りを手配しておいて出かけた。
「シアター風姿花伝」聞きなれない名前である。
JR山手線目白駅で下車、改札を出ると正面に山手通りがあり道路に沿って左に構わず進む。
活気がある商店を眺めながら歩けば迷わずシアター風姿花伝が左手にある。
開場が18:30分。まだ時間があるし場所の確認も出来たので目をつけておいた、鰻屋さんに入り軽く蒲焼で一杯していたら、
「すみえ師」のファンの方もいらして演技を拝見する前から何だか嬉しい気分が盛り上がる。
会場は最初、二階に行くように階段を上がるのですが、 隣の棟に移るような感じの入り口がある。
舞台は見やすい階段状になっていて、多く入っても100人程度か、左右両袖、 正面もホリも黒で作られていて結構広く感じられ、
これならばイリュージョンも出来そうであるが残念ながらバックステージは見学が出来なかった。
入場した時から、舞台にはクロースアップの台がセットされていて、なにやら大学生風の若者がカードマジックを始めたが緊張気味かな?
…と思ったら後で高校三年生と聞いて納得がした。
勉強の場を提供した企画が好印象をあたえた。
いよいよ記念すべき第1回公演は司会の七尾さん、歯切れの良い司会で始まった。
トップバッターは九州からの田中昴康さん、多分関東でははじめての演技だと思います。
シルクと鳩の演技でこれから、プロを目指すらしい
続いて、韓国の「アンさん」オープニングでいち早く観客を掴む格好の良い 出だし、動きの速いカードのマニピュレーションはリーウンギョル風の演技。
いい素質を持って居そうなので今後、場数を踏み、丁寧な演技になれば大いに 期待出来そうである。
三番目の出演はKASSYさん、僅か3歳のお子さんを使っての演技、昔から子供と動物には適わないと言うが
完全にお母さん食われている「笑」
四番目はこのところイメージチェンジしてからバリバリの活躍をしている藤本明義さんのマイザーズドリームとトークの演技。
休憩後ブライド一矢さん、結構ベテランだと思います。
前に何回か演技を拝見しているので覚えていた、ステッキ等小脇に抱えて格好よく登場スマートな演技?
しかし、あとのトークとの落差面白い、今夜の舞台に丁度あっている感だ。
司会の七尾さんが、一回目は営業演技、二回目はコンテスト演技ですなんって紹介して笑いを誘いながら再び藤本明義さん、
お馴染みのテンポの良い CDとスポンジボールの出世作品だが少しずつ手順が変化しているが基本は変わっていないし
何時も生き生きしているのがいい。
ラストはすみえ師、私はすみえ師がなぜこんなに長い長い間、人気が有るのか考えたことが有って、
もし間違っていたらごめんなさいですが 師の演技は普段着の演技なんだと思うのです。
自分の生活している街であったり、毎日通う通勤の道で有ったりと同じで四季折々注意していればその移ろいが、
隣の庭に梅の花が咲いたり、新緑になったり、あんな所に桜の木があったのかと
思いがけない所に満開の桜が目に飛び込んで来て喜んだり。無意識では何時も同じ風景です。
師の演技は季節の移ろいと同じで何時も何処かに変化が有って、
其れでいて芯が変わらない江戸っ子の粋の良さをトークに生かしているところが凄さなのかも知れない、
今回も新聞紙からトイレットペイパーを出して会場を満足させていた。
面白い師匠だ。この企画、協会がどのように若手育成に繋げていくのだろうか、今後に期待してみたい。
2005年12月14日
浅井精治